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備忘録〜個人的・書籍の感想〜

池田晶子『人生のほんとう』

中高生にも分かりやすく語りかけの文体で書かれた哲学入門書『14歳からの哲学』でも有名な池田晶子さん。『人生のほんとう』は、彼女のコミュニティ・カレッジの全6回の講義が収録されてた大人向けの哲学書。子ども向けの『14歳〜』では使えなかった、反語や逆接もふんだんに取り入れられていますが、「語り」の形式が取られているので、書き物を読むよりも分かりやすくなっています。

近代文学を専攻していた私自身は、近代小説の「自我」とか「個人性」といったものが哲学的思考に直結しているものと、安易に感じてしまっているところがあったのですが、池田さんの著作を読むと、哲学と文学は別物だとその根っこのところから覆えされます。いわゆるイメージとしての哲学を破壊するところからの出発で、日常で全く思いも寄らない(哲学的)考え方に浸っていく面白さを味わえます。

 

 

「普通に『人生』と呼ばれているものが何なのか、それを哲学的に考えるという話ですので、個人的な人生観ではないし、ましてや現世的処世訓でもない」(あとがきより)

 

詳細は、『人生のほんとう』を読んでもらうしかないのですが、「謎を生きているという自覚」のもとに、ただそこに「ある」こと。(哲学的には「ない」と言うべきなのかもしれませんが)その「ある」ものをとらえようとする捉え方の違いで、哲学になったり、宗教になったり、文学になったりするのだろうなとも感じました。とすると、別物とは言いながら、「言葉」というものを介して思索していくと言う意味で、やはり、人文科学という共通項があるのだとも改めて感じました。

少なくとも、常々大事な選択を迫られた時に「ご縁」を最優先してきた私には、とても受け入れやすい哲学的「人生」論でした。

  • 2018.02.17 Saturday
  • 15:54

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