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w closet×JUGEM

備忘録〜個人的・書籍の感想〜

原田マハ『暗幕のゲルニカ』

アートミステリー『楽園のカンヴァス』に引き続く、アートサスペンス!今回もニューヨーク近代美術館(MoMA)のキュレーターが主人公です。物語の中心にあるのは、反戦のシンボルにして20世紀を代表する絵画、ピカソの「ゲルニカ」。20世紀のスペイン内戦とナチスの侵攻というピカソの時代と、21世紀の9.11同時多発テロ後のアメリカが交差しながら進んでいきます。芸術の力を信じ、絵画への愛が静かにもたぎっている小説です。

 

 

それにしても、現実に起こった出来事や、実在した人物が織り込まれてくることもあり、フィクションとは思えず、まるで美術歴史小説を読んでいるような気にさせられます。おそらくそれは、原田マハさんのピカソ、そして「ゲルニカ」への深い造詣が生み出す設定の確かさからくるものなのでしょうが、21世紀編に登場する架空の人物たちも実際にいるのではないかとさえ思わされてしまいます。

スペインに本物の「ゲルニカ」を見に行きたくなるのはもちろん、行く予定もないMoMAの展示内容を検索してしまったのは言うまでもありません(笑)ちょうど、8月26日まで群馬県立近代美術館で展示されているという「ゲルニカ(タピスリ)」が(行けもしないのに)気になって仕方がありません。

  • 2018.08.11 Saturday
  • 17:13

備忘録〜個人的・書籍の感想〜

西加奈子・せきしろ『ダイオウイカは知らないでしょう』

短歌初心者の西加奈子さんとせきしろさんが、雑誌『アンアン』で毎月ゲストを招いてお題を出してもらい、二人がその題の短歌を詠む連載「短歌上等!」が単行本化、そして文庫化された一冊。

ゲストも、穂村弘・俵万智・星野源・山崎ナオコーラ・山里亮太(南海キャンディーズ)・勝山康晴などなど、短歌界に止まらない個性的な14名で、詠まれた短歌を元にした歌会的トークが楽しい。

 

 

上手い短歌を詠もう、というような気負いがまったくない二人で、その潔さというか思い切りが愉快。普段とは違う土俵を得て、やりたい放題楽しんでいる感じが伝わってきます。結果、71題+3題の短歌はもちろん個性的!というか、かなり振り切ってます(笑)

個人的に二人ともの歌が好きだった題は次の3題。この3題ではおとなしめの印象ですが、いえいえもっと驚く歌が沢山待っています(笑)

 

「休み」

ご予約の電話かけたら「かあさん?」て聞こえて切った日曜七時          西加奈子

学校を休んで聞いた風の音 昼ドラで母が泣く声も聞いた      せきしろ

「大仏」

大仏の視線の先にあるものは老婆の群れか土産屋の木刀か     せきしろ

釈迦牟尼の優しい顔は残酷が似合うだろうね「ここが最果て」             西加奈子

「メール」

君だけの着信音と振動と変換されぬ[天狗]と[般若]          西加奈子

受信 送信 受信 送信 受信 受信 無視 受信 無視 送信          せきしろ

  • 2018.08.04 Saturday
  • 15:20

実践報告・お便り

ラーニングカフェ「ミニ句会」の感想

先日ご紹介いたしました福岡女学院高校のラーニングカフェ「ミニ句会」での生徒さんの感想が届きましたのでご紹介いたします。

 

【第5回】ミニ句会(みんなで句会)
《高校生》
・ 俳句作りは苦手だったけど、先生のやり方でやると、自分の思いから日常をうまく文字に表すことができて、美しく作ることができた。言葉ひとつで読み手へ伝わり方が全く違うようになるのはとても面白かった。句会では、自分が好きなものを理由とともに周りに伝えることができた。言葉には心を豊かにするものが凝縮されていると感じた。
・  久しぶりに俳句をした。自分で季語を選んで短い5・7・5を考えるのはやっぱり難しかった。他の人の比喩や表現がすごく面白かった。自分は苦手だけど、他の人の詠んだ歌を鑑賞するのは楽しい。
・ 俳句の季語を使えば、その季語について説明することもできるけど、ものの様子などを季語で表したら、ちょっと上手に見えたからよかった。
・  どんな季語をピックアップするかによって、俳句全体の雰囲気がとても変わることに気づいた。5分という短時間で俳句を創作するのが楽しく、そんな短時間でも一人一人の俳句に個性が見えて、面白かった。

 

谷口奈々美先生、ありがとうございました。

 

(写真は、「凜として 花一輪 プロジェクト ラーニングカフェ通信 2018 July」より)
**************
nhkkでは、皆様からの実践報告や、俳句指導に関するご質問など受け付けております。
メール nhkk.info@gmail.com  または、ブログのバナーよりお知らせください。
  • 2018.08.02 Thursday
  • 08:16

お問い合わせ先

アンケートのご回答ありがとうございました

春休みに急遽お願いしました「nhkk句会運営について 緊急アンケート」には、大勢の方にご協力を頂きまして誠にありがとうございました。日本俳句教育研究会の今後のあり方を考える上で、重要な示唆に富むご意見を頂戴できましたこと、心よりお礼申し上げます。また、句会が再開されれば可能な限り参加したい、とのお声や、市外や県外の方々からはネット句会ならば参加できるので実現を、とのお声をいただけましたこと、重ねてお礼申し上げます。

 

 

今回の「アンケート」は、以前開催しておりましたnhkk主催の句会を再開すべきかどうか、皆様のご意見をもとに判断したくお願いしたものでしたが、アンケート結果から見えてきたのは、句会よりも、むしろ、現場の先生方が授業で使える俳句指導のノウハウなどの研修会が求められているのではないか、というものでした。今後は、現場のお役に立てるような研修会を開催していくべく計画していきたいと考えております。

研修会の内容につきましては、皆さまのからのご意見やご要望なども取り入れて行けたらと考えております。コメント欄やお便りのバナー、メール等でぜひお寄せください。

今後とも日本俳句教育研究会をどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

〜アンケートのご意見より〜

・この活動を長く続けるのであれば、頻度は高くなくてもいいので、是非学びたいです。(略)年一度の実践報告会のような形では如何でしょうか。それに対して意見交換や、講師の方のご意見や講演とか。いずれにしても可能であれば、実技研修会は参加してみたいです。

・先生たちは授業で俳句を取り扱うが、実際に自分も俳句を作ってみようとした担任の先生は、いませんでした。教員への実技句会は是非とも続けて欲しいと希望しています

・俳句の指導をされる方々が集まり、交流をすることこそに価値があると思っています。それぞれ違った現場において、よりよい俳句教育を目指して、情報交換が出来れば良いですね。

・俳句を作ったことない方も参加しやすい感じになったらいいですね。句会・句会ライブのレクチャー・俳句を取り入れた授業の提案など、たとえば冒頭に5分で俳句つくろうレクチャーなどして、その場で作るのもいいかも。

・句会だけではなく、いろいろな人を講師に招いての講演、体験学習。

  • 2018.08.01 Wednesday
  • 20:29

備忘録〜個人的・書籍の感想〜

米澤穂信『満願』

同僚に勧められた米澤穂信。

山本周五郎賞受賞し、「このミステリーがすごい!」「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」の「史上初めての三冠を達成したミステリーの金字塔」と触れ込みの『満願』を。個人的には久しぶりのミステリー。

 

 

6編の短編集ですが、「満願」「石榴」「万灯」などの、タイトルの付け方にミステリーの筋の面白さを超えた、メタファーを見いだせそうな作品が好みでした。もちろん、「関守」「夜警」「死人宿」も、ミステリーとして純粋に楽しめる作品で、「関守」などは世の裏側をそれとなく垣間見せる人間の悲劇のような味わいまで。いずれにしろ、ミステリー的謎解きの面白さを用意しながら、その謎解きで読者の心にしこりを残すタイプの結末なのが特徴的な作家さんだなと。そこがたんなるミステリーでない味わいとなり評価に繋がっているのかなと感じました。たまには、ミステリーも良いですね。

  • 2018.07.28 Saturday
  • 00:19