Categories

Calender

S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      
<< September 2018 >>

Recent Entries

Archives

w closet×JUGEM

備忘録〜個人的・書籍の感想〜

よしもとばなな『サーカスナイト』

2013年の新聞連載時は、毎日楽しみに読んでいました。秋山花さんのイラストも魅力的で、イラストの全てが書籍の挿絵にはならないだろうなと思うと捨てられなくて、結局209回の連載をとっておいた作品でもありました。

再読してみて、毎日新聞で少しずつ読んでいくのと、作品として通して読むのとでは、それぞれのエピソードの重さ加減が違っているなあ…とその印象の違いに驚きました。(詳細を忘れていただけ…という話もありますが…笑)そういう意味では、二度別の楽しみ方ができるのが新聞小説なのかも…と改めて感じました。

 

 

よしもとばななさんと言えば、「死」とか「この世の神秘」といったものが、日常の中にすっと書き込まれるのが特徴的な作家さんという印象なのですが、『サーカスナイト』も、主人公さやかの周りにある数々の「死」や、さやか自身の持つ物の記憶を読み取るサイコメトラー的能力などなど、まさによしもとばななさんらしい一冊となっています。

もちろん、綺麗事だけでは終わらない現実やら、バイオレンスやらもあるのですが、新聞小説ならではのゆったり感が、「生きてるかぎり、ちゃんと生きたいなあ」とまっすぐに生きている主人公たちの息づかいにピッタリとあっていて、読者も「ちゃんと生きる」ことの幸せを感じ、また「ちゃんと生き」たくなってきます。

さやかの故郷である「バリ」が癒やしの場としてあり続けていることも象徴的で、もしかすると、『サーカスナイト』は、様々なものに渇いてきている現代人たちを癒やすおとぎ話として、紡がれていたのかもしれません。

  • 2018.09.22 Saturday
  • 11:05

俳句関連・書籍など 紹介

『夏井いつきの「月」の歳時記』

一つの季語に特化して徹底解剖する歳時記の第四弾!秋は「月」です!!

 

 

今回の新しいコーナーは、「沢山ある月の季語を、分かりやすく分類して、しかも目に見える形で解説したい」との副会長の思いから生まれた「月齢と月の季語のカレンダー」などの季語の解説です。
担当者に任命され、まずは「月」について知るところから始めた私ですが、季語が生まれた背景にある「陰暦」を知れば知るほど、日本人の生活の中にあった「月」というものを知ることになりました。そこから生まれたのが「陰暦の秘密」ページで、陰暦と現在私たちが使っている新暦とのズレの謎とともに解説しています。
月の姿を見れば、今日が何日であるかを知ることができた「陰暦」の生活!なかなかに魅力的で、きっと毎夜「月」を追いたくなることと思います。今回の私自身の一番の収穫は、月をみて「何日の月だ」と分かるようになったことかもしれません(笑)

 


もちろん、読者から投句された俳句が、超有名人俳人の俳句の横に並べられる目玉コーナーも、カラーページでどんと80句掲載されています!このシリーズで、ビジュアルデビューという言葉ができたとか…できないとか…(笑)俳句と写真との出会いにも驚きのある美しいページです。
そして、ローゼン千津さん担当の人気コーナー・サイエンスインタビューは、国立天文台の片山真人先生。月の俳句を例にあげながら、科学的にあり得るのか、あり得ないのか…というとてもユニークな切り口のインタビューです!私たちが抱く月に対する素朴な疑問も同時に解決されていきます。
2018年の「中秋の名月」は9月24日(月・祝)とのこと!名月の下「月」の歳時記を繙くというのも一興かもしれません。

  • 2018.09.15 Saturday
  • 10:27

俳句関連・書籍など 紹介

岸本尚毅 夏井いつき『「型」で学ぶはじめての俳句ドリル』

俳句甲子園の審査員でもおなじみの岸本尚毅先生と、われらが副会長夏井いつきの問答で構成された、スラスラ読める俳句入門書です! 全てが二人の掛け合いで進んで行きますから、二人の会話の中に居合わせた気分で、難しく考える間もなく俳句が学んでいけるという、これまでにないスタイルの一冊となっています。対談というのはとにかく読みやすい!

本書の目玉は、副会長が「キシモト博士」と呼ぶ岸本先生(ご自身では「俳句オタク」とおっしゃっています)の膨大な俳句の知識から生まれた初心者(チーム裾野)のための「穴埋め式岸本ドリル」! 明快解説付きの10のレッスンと30のドリルで、俳句の「型」から題詠の発想法までが身についていきます!

 

 

岸本ドリルの一番の特徴は、答え合わせをしていくのではない点!あなたなら、どんな穴埋めをして行きますか? という問われ方ですので、例句に留まらない自分自身の発想方の訓練をしていくことができます。解答例もユニークですが、なにより、二人の問答の中で発想がポンポン飛んでいきますから、解答例以上の着地点にいくことも多々…(笑)虚子選の例句が、思わぬ現代的な句に様変わりしていって驚かされます。

ドリル以外にも、二人の俳句始めから、上達する秘訣まで読み応えたっぷり! これから始めたい方も、ステップアップしていきたい方も、ぜひ、岸本ドリルにチャレンジしてみませんか!!

  • 2018.09.08 Saturday
  • 09:48

俳句関連・書籍など 紹介

まいにち作ろう! 夏井いつきのいちばんやさしい俳句日めくり

俳句作りの一歩を踏み出したい人、そして、ためらっている人にピッタリな「日めくり」のご紹介です。

俳句がやってみたくて、俳句の入門書も読んでみたのだけど…。日常に俳句の材料なんてそんなに見つけられないし…。忙しくて俳句を作るタイミングがないし…。季語だって知らないし…。
そんな悩みを解消すべく、季語を除いた12音の「俳句のタネ」を見つけるためのヒントが31日分掲載されています。作った12音に、月替わりで紹介されている季語を「取り合わせ」ると、あっと言う間に一句できてしまいます。

 


日替りの「俳句をつくるヒント」は、家に居ながら想像を広げてみるもよし、ヒントにそって吟行に行ってみるもよし!
また、一つのヒントに月毎の「季語」が解説付きで載っていますので、同じヒントでありながら、「季語の違いで全く違った気分に変化していく『取り合わせ』俳句」の面白さを体感してもらえます。慣れてきたら、ヒントに縛られずに、載っている季語から発想を広げてもOK!もちろん、ヒントはそのままに、別の日の季語で遊んでみてもOKです。
ヒントにピッタリの優しいイラストもとても可愛らしく「やってみたい」気分になれそうです。1ヒントに1句作るだけでも、31句が完成!続けていけば、一回りするごとに、自分自身の発想の変化に気がつけるかも知れません。

ぜひこの機会に、俳句作りにチャレンジしてみませんか。目指すは1日1句!?
卓上でも壁掛けでも使えます!

  • 2018.09.01 Saturday
  • 10:27

備忘録〜個人的・書籍の感想〜

こうの史代『この世界の片隅に』『夕凪の街 桜の国』

現在TBS・日曜劇場で放映中の松本穂香さん×松坂桃李さん主演のドラマ「この世界の片隅に」の原作漫画です。

女優のんさんが声優をつとめた2016年公開の長編アニメーション映画も話題になりました。私は映画は観ていないのですが、松山でもこの8月に上映している映画館があったくらいで、いまだに人気の映画のようです。どうやら、新しい場面を追加したもう一本の映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』も、今年12月に公開されるそうです。

 


内容は、戦争中の広島県の軍都、呉を舞台にした家族ドラマで、広島市から呉へ嫁いだ主人公のすずが、新しい家族、新しい街、新しい世界に戸惑いながら、かけがえのない一日一日を確かに健気に生きていく物語。もちろん、太平洋戦争中の広島ですから、原爆投下は避けて通れない話題です。
現在ドラマでは、明日26日(アジア大会でお休みでした)9月2日の放送が第7話で、予告編を見てみると「運命の日」(原爆投下)となっています。原作本は上・中・下3冊あるのですが、この場面は下の中頃です。7月ー9月期の放送なので、どうやら原作本の内容だけではとどまらないドラマになりそうです。
実は、原作本『この世界の片隅に』は、『夕凪の街 桜の国』の第二弾として作られた漫画とのこと。

『夕凪の街 桜の国』は、原爆投下の10年後、42年後、60年後を一つの家族でつないでいき、敗戦で終わってしまうのではない「戦争」や「原爆」を考えさせられる作品です。個人的には、「終わらない戦争」というメッセージ性に心揺さぶられた『夕凪の街 桜の国』でした。
もしかすると、ドラマにもこの後『夕凪の街 桜の国』的な要素が加わっていくのではないか、と勝手に期待してしまっています。実際ドラマでは、第1話から戦争の時代と平成の現代をつないでいく榮倉奈々さん演じる女性が出てきて、第6話ではすずの娘さんも登場しました。戦争が現代の私たちにどうつながり描かれていくのか…展開が楽しみです。
戦後73年の今年ですが、平成という時代の区切りの年として、ドラマを通しても、もう一度戦争を見つめ直す夏になりそうです。

  • 2018.08.25 Saturday
  • 11:28